宇宙人に三原色を説明する

「Tokyo Fuku-blog 4原色の視覚をもつ女性見つかる」http://tokyo.txt-nifty.com/fukublog/2012/06/post-e30b.htmlより。

色の3原色というが、これはたまたま人間の錐体が赤、青、緑を感じるようにできているからにすぎず、可視光線が本質的に3色の光線から構成されているのではないらしいぞ

http://tokyo.txt-nifty.com/fukublog/2012/06/post-e30b.html


三原色というのは人間の体の構造に由来するわけなので、物理的には違う光を同じ光と判断することがあります。赤と緑の光が混ざると黄色に見えますが、これは物理的には違う波長の光が混ざったもので単一の黄色の波長の光とは別物です。
違うものが同じに感じられるということは人間の感覚の不完全さでもありますが、便利な点もあります。カラーテレビなどは、たった3色の色が表現できればフルカラーが実現できるわけですから。コンピュータのディスプレイや印刷でも同様です。もし四原色の感覚を持つ人が多数派だった世界では、少なくとも4色の色を表現する必要があるのでカラーテレビの実現が少し大変になったかもしれません。もし、もっと細かく光の波長つまり色を判別できる生物がいたとしたら、カラーテレビは実現できるのでしょうか。ある色を表現するのに決められたいくつかの色の組み合わせではなく、その色の波長の光そのものをつくらなければならないとしたらずいぶん大変そうです。


3種類の光ですべての色が表現できるということは考えてみれば不思議なことです。もし音がたった3種類の音の組み合わせで表現できたとしたらどうでしょう。
三原音として、ド、ミ、ソの3音があって、レの音はドとミの組み合わせで表現でき、ラの音はドとソで表現できるといった具合です。ドミソの和音とホワイトノイズが同じに聞こえるわけです。
そういった感覚を持つ生き物がいたとして、その世界での音楽は人間にとっては奇妙に感じるだろうと想像します。人間にとってまったく別の音であっても、その生物には区別がつきません。


過去に書いたもの。
視覚と聴覚