スペースオペラと距離感

アニメの銀河英雄伝説 Die Neue Theseを見ていて、平行して原作も読み直してるのだけどあまり宇宙規模という感じがしないなあと感じています。
11話で同盟軍は帝国の惑星を開放してるのだけど、これが星全体の話なのに町をひとつ占領したみたいな描写になっていて、軍地基地は無いかもしれないけど宇宙港や宇宙ステーションを接収するみたいなのが無いのが気になりました。
さらに言うと軍人しかいないのも不思議で、占領政策を行う文官とかは全然でてきません。
原作ではそこらへんはぼかして書いてあるので想像の余地があるのですが、アニメだと画として出てくるもしくは出てこないことで明確化されてしまいます。


艦隊戦も距離感がつかめないというか、宇宙規模なんだけど近いし遅いと言えばいいのか。ワープはあるにしろレンズマンシリーズみたいに有視界での超光速航行とかサブエーテルのビーム兵器は出てこないので、少なくとも光の速度以下のビームやミサイルが届く距離で戦う必要はあるとしても、相対速度も遅いのはどうしてなんでしょう。ワープはできるけど、通常航行はそんなに加速が出ないとか速度も限定的だったりするんでしょうか。


イゼルローン回廊の大きさというのも不思議です。ワープでも通過できないとすると光年単位での大きさがあるはずですが、そんな広い範囲に要塞が1個だけでいいんでしょうか。これも宇宙ではなく地球の狭い海峡みたいなイメージがそのまま宇宙になっているだけのような感じがします。
何度かのワープによって回廊を進んでいくとしたら、ワープアウトしたポイントが0.1光年とかずれていたら迎撃用の艦隊がいてもすれちがってしまうなんてことにもなりそうです。それとも彷徨える艦隊シリーズのジャンプポイントみたいに、ワープ可能な場所というのがかなり狭い範囲に限定されていて、そこをおさえればいいとかなってるのかなあ。


ワープといえばいつでもワープできるなら、戦闘で負けそうになったらワープで逃げればいいわけで、これも何らかの制限がありそうです。近距離ワープみたいなのも可能だったら戦闘に使われそうだから、これも出来ない。