磁石の力
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20080317#p1の「内服監視システムは直接服薬確認の代用にならないか? - NATROMの日記」で紹介されていた薬の服用の監視装置に関して。
ジョージア工科大学の研究チームが、薬の服用を感知する、首に装着するタイプの装置『MagneTrace』を開発した。
極小の磁石を埋め込んだ錠剤またはカプセルが食道を通過すると、MagneTraceの磁気センサーが感知し、その情報を無線でコンピューターや携帯電話に送信するという仕組みだ。
この技術は、高齢者に自身の服用状況を思い出させるのに役立つほか、薬の臨床試験で、被験者に指示通りの服用を徹底させ、試験の正確性を向上させるといった用途が期待されている。
この装置は食道を通過した薬のみを感知するようにできており、薬を飲んだふりをして装置の外側を通過させてもわかってしまうため、精神科の患者に薬を確実に服用させる用途にも使えそうだ。
http://wiredvision.jp/news/200803/2008031322.html
システムを欺こうとすれば、薬から離させた磁石だけを飲んで薬を飲んだふりもできそうな気がします。
実用化する場合には首輪みたいだとイメージが悪いので、服の襟に仕込んだりするのも手かなと思いました。
似たような物として連想したのが、アーサー・C・クラークの「楽園の泉」に登場するコーラと呼ばれる装置です。心臓に持病のある登場人物が身に着けていて、心拍などをモニターしています。そのデータによって発作の前兆をとらえて「少し休みなさい」とか「横になるように」などの指示を出したりします。薬も必要な場合には出てくるし、着用者の意識が失われるような状況になると周囲に助けを求めることまでします。
現在でも携帯型の心電計というのはあるので、それをリアルタイムで処理することができれば実現もそう遠くはないのかも。
- 作者: アーサー・C.クラーク,Arthur C. Clarke,山高昭
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