無限小数

0.99999…=1
を説明するのに三進数を使うやり方があります。分数を使うのと同じような気もしますが、普段使っている十進数と違う進数を使うことで、無限小数が表記の問題にすぎないことが実感できるかもしれません。
しかし、三進数でも同じような問題はあるし、別の問題も出てきます。下の式は三進数表記の場合の0.99999…=1と同様の問題です。
0.22222…=1
三進数の場合は1を2で割った場合に、割り切れずに0.1111…となります。それを2倍すると0.2222…になり、1を2で割って2をかけたので1に戻るはずです。十進数で0.99999…=1が成り立つように、三進数で0.22222…=1が成り立つのに何の不思議も無いはずです。


下の式は左辺が三進数、右辺が十進数で表記してあります。
0.2  =0.666666…
0.02 =0.222222…
0.002=0.074074…

なのでこうなります。

0.2  =0.666666…
0.22 =0.888888…
0.222=0.962962…

それはこういうことを意味しています。
0.2  ≠0.9
0.22 ≠0.99
0.222≠0.999


しかしながら、どちらも無限に桁を増やすと1になるので以下の式は成り立つはずです。繰り返しますが、左辺が三進数で右辺が十進数です。
0.222…=0.999…

有限の桁数では成り立たないのに、無限の桁数では成り立つというのはなんか不思議な気がします。


二進数でもやってみましょう。以下は、左辺が二進数で右辺が十進数です。
0.1  =0.5
0.01 =0.25
0.001=0.125
であるから


0.1  =0.5
0.11 =0.75
0.111=0.875
となり


0.1  ≠0.9
0.11 ≠0.99
0.111≠0.999
にもかかわらず


0.111…=0.999…
となるわけです。


以前に書いた関連ありそうなものへのリンク
可能自然数・実自然数
10進数
極限値