「レナード現象には理由がある」

最近読んだマンガ「レナード現象には理由がある」に関して。
絵が前と変わった変わったとあちこちでかかれていて、表紙を見るとたしかにそうなのですが、中の絵はたいして変わっていないように感じました。
4編の収録作は、舞台が同じ高校ですが、登場人物は違います。あとの話には、前にでた人もでてきたり、露骨な宣伝があったりもします。


レナード現象には理由がある
最初のコマは、あとの話にも使いまわしているみたいです。パタリロの最初のコマがいつも同じなのを真似したようです。
パタリロにも、この話と同じようにヒーリング能力が登場したことがありました。ただ、単に人を治癒するのではなく自分の生命を分け与えるという力だったので、パタリロには珍しく悲劇的な結末になりました。
この話の場合は、普通に背中をさすってもらったのにブラシーボ効果がプラスされた程度の物のようです。だから、ヒーリング効果よりは、何もしなくても頭が良くて、運動神経も抜群のいい男の方がありえないかも。


「ドングリにもほどがある」
昔の「ミソ・スープは哲学する」という、みそ汁を飲むとインスピレーションがわく音楽家の話がありましたが、この作品もある意味似たような話です。たしか川原泉も何度も連載を落としたりと、インスピレーションがわかずに苦しんだことがあるようです。


「あの子の背中に羽がある」
小学生の女の子に恋する高校生の男の子の話。年のはなれたカップルというと竹宮惠子の「私を月までつれてって」を思い出します。あれは社会人と小学生だから年の差はもっとあったような。
あと、小学生の男の子と高校生の女の子の話も白泉社であった記憶があって検索して捜してみました。たぶん山田南平の「オトナになる方法」がそれだと思います。


「真面目な人には裏がある」
兄が家族に紹介したいといってつれてきたのは「男」だった。同性愛というとパタリロが思い浮かびます。登場人物の同性愛率はかなり高いんじゃないでしょうか。あと男同士で赤ちゃんが生れたりする、ある種のファンタジーみたいなこともあったような。
この話では、現代日本を舞台にしているのでパタリロよりは現実味が少しは多いかも。それでも、トレンディドラマで安月給の登場人物が都心の広いマンションに住んでいるような非現実性も感じます。


レナード現象には理由がある (ジェッツコミックス)

レナード現象には理由がある (ジェッツコミックス)