なんでだ円

http://d.hatena.ne.jp/finalvent/20061103/1162511279にある「finalventの日記 - ぼくのなかでも消えない数学」を読んで思い出した円錐曲線に関して不思議に感じていたことについて。

それは、円錐を斜めに切るとなんで楕円になるかということです。斜めに切った上のほうの円は小さく、下のほうの円は大きいわけです。それなのに上と下で同じ曲線の楕円になるのがどうにも納得できませんでした。上のほうが細くで下は太くなって楕円よりは卵形に近くなるような気がしたものです。これが円筒なら楕円になるというのが直感的に無理なく理解できます。

実は今でもはっきりと理解しているわけではありませんが、円錐の上の方は水平に切れば小さな円だが斜め下に向うことで弧が広くなり、下では逆に弧が狭くなる、そのために同じ曲線になると考えるとなんとなくよさそうな気がします。


もうひとつは天体の軌道に関してです。惑星などの軌道も円や楕円、放物線に双曲線といった円錐曲線になります。地球の軌道は厳密には楕円だけど、まあ円といってもいいくらいです。火星はもう少し楕円で、小惑星や彗星などにはかなり扁平な楕円軌道をとるもものあります。そして、周期的に周ってくるのではなく二度と太陽系を訪れない非周期彗星の軌道は放物線か双曲線になるようです。
ここでも不思議なのは楕円です。惑星の楕円軌道の焦点の一つにあるのは太陽です。そして、もう一つの焦点には何があるのかというと何もありません。この場合も太陽があるほうも無いほうも同じ形の楕円になるのが不思議な気がします。


楕円の描き方というのもありました。ピンを2つ紙にとめて輪にした糸をかけて、ペンなどで糸がピンと張るようにしながらぐるっとまわすという方法です。楕円の性質の2つの焦点からの距離の和が等しいというのを利用した方法です。
これが放物線だと焦点と準線からの距離が等しくなるし、双曲線は2つの焦点からの距離の差が等しいので簡単に描く方法は無さそうです。