高給を何に使うんだろう

http://d.hatena.ne.jp/fromdusktildawn/20061231/1167563326の「大多数が高給取りになれる豊かな社会の作り方」に関して。

この世界では、そもそも、単純労働の必要なサービスを消費することが、悪だとされている。

生産性の低い単純労働は、人を不幸せにするから、必要以上に、

単純労働によって作られた商品やサービスを消費するのは、罪悪なのである。



だから、単に注文を取りに来るだけの店員がたくさんいるレストランで食事をするのは、

買春と同じぐらい悪趣味なことなのだ。

このため、人々は、お金に余裕があっても、レストランでは、セルフサービスで

食事をコックさんのところまで取りに行き、食べ終われば、食器を自分で返却する。

大多数が高給取りになった結果として、無給で生産性の低い単純労働をするようになってしまうというのが面白いと思いました。しかし、高級レストランのコース料理なんかもセルフサービスなんですかね。料理にあったワインを選ぶのにソムリエに相談したり出来ないのは大変そうです。それともワインの選択も自動化されていたりして。

あと、藤子不二雄のマンガで女性上位になった世界を描いた「女には売るものがある」という短編を思い出しました。その世界では、男性優位な世界を夢見る男に対して一時的に権利をお金で売り飛ばす「売権婦」が登場します。
そんな感じで生産性の低い単純労働が買春と同じぐらい悪趣味なことになった世界では、生産性の低い単純労働を高いお金を出しても求める人も出てくるでしょう。そして金目当てにそれを売る人も出てくるのではないでしょうか。
ただ、高い対価を得てしまうとそれが生産性の高い労働になってしまうのでなんか複雑です。結局は単純に安いセルフ店と、高い人がサービスする店の二極化が進むだけかもしれません。