変った名前

http://d.hatena.ne.jp/trivial/20070111/1168513793の「一本足の蛸 - 斜め読み『赤朽葉家の伝説』(3)-赤い館の秘密-」の下に引用した部分に関して。

考えてみれば、桜庭一樹のベタでインパクトのあるネーミングセンスは今回初めて発揮されたわけではない。『少女七竈と七人の可愛そうな大人』の川村七竈を見よ! 『荒野の恋』三部作*6の山野内荒野はどうだ! 『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』の海野藻屑を、陸にあがった人魚姫そのまんまの名前を、君は直視できるかっ!

海野藻屑という名前が、小説とはいえ実際に存在する事に驚きました。これが本名でなければ、過去に実例があります。といってもこれも小説です。

あたしの名前は海野桃子っていう。もくずっていうのは勿論仇名で――どこの世界に海野もくずなんて凄い名前をつける親がいるかってのよ――海野家の一人娘。明日で二十歳になる。

これは新井素子著「いつか猫になる日まで」からの引用です。奥付によれば昭和55年に第1刷が発行なので西暦だと1980年とだいぶ前の話です。
最近では子供の名前にも随分と昔と違うものが使われているようなので、1980年には「そんな名前つける親はいない」という名前でも、現在ではありえないとはいえない物もあるのかもしれません。それでも海野藻屑という名前はないでしょう。


いつか猫になる日まで (コバルト文庫)

いつか猫になる日まで (コバルト文庫)