カリオストロの空

以下の2つのエントリーに関して。
http://d.hatena.ne.jp/fujipon/20080502#p2「 『ルパン三世 カリオストロの城』関連エントリ特集(再掲)- 琥珀色の戯言」
http://d.hatena.ne.jp/fujipon/20080504#p1「DVD『恋空』感想 - 琥珀色の戯言」
カリオストロの城」の翌日に「恋空」について書いてあったのを読んで、後者のような見方で前者を見ることもできるなと思いました。

 しかし、この映画での美嘉の選択肢を観ていると、「人は、こうして間違った選択を繰り返していくのだなあ」ということがすごくよくわかります。真面目で普通の女の子が堕ちていくにはどういう行動をとればいいのかが一目瞭然。そういう意味では、すごく「教育的効果」がありそうです。これほど、「なぜそっちを選ぶ!」という愚かな選択を繰り返し、その結果をきっちり見せてくれる映画ってあんまりないですよ。

http://d.hatena.ne.jp/fujipon/20080504#p1


クラリスに関しても、けっこう愚かな選択といえなくもありません。最後のドロボウになるというのはその最たるものだし、機関銃の銃座に飛びつくというのもかなり危険な行動です。現実的な選択というならば、伯爵と結婚するという選択肢もありなように思います。お話としてはありえないのですが。でもなんで伯爵は振られたんだろう。おっさんということならルパンもおっさんだし。城内にいる女は不二子だけなのだから愛人がいるわけでもないだろうし*1、単に好みでなかったのかな。


ちなみに「恋空」の感想風に「カリオストロの城」について書くとしたらこんな感じか。
主人公・クラリスは結婚を控えたある日、突然車にのって走り出す。そこで偶然であった泥棒のルパン。いきなりクラリスの部屋に忍び込んできて、「忘れ物を届けにきた」と言い放ち、どうみても不法侵入者としか思えない男に、なぜか惹かれていくクラリス。ありえないだろそれ。
(略)
もし自分の子供がこんなのだったら、座敷牢に入れてしまいたい。というか入れられてもダメだったんだけど。


皮肉な見方をすると、全てがクラリスに都合よく話が進みすぎであやしいくらいです。偽札作りの罪は全て伯爵の責任にすればいいし*2、最後に出てきた遺跡を使って観光客を呼び込むこともできるからです。本格ミステリ的などんでんがえしとしてならば、全てはクラリスが裏で糸を引いていたというのも面白いかもと思いました。偽札原版を狙ってきたルパン一味をうまく使って、邪魔になった伯爵を始末させたというわけです。若かりしルパンを助けたのも計算づくだったとかまでいくと陰謀論がすぎるかもしれませんが。

*1:城の外にはいるかもしれないけど。

*2:現実としてその通りではありますが。