ラフノールの鏡

超人ロック ニルヴァーナ (1) (ヤングキングコミックス)

ストーリーからははなれて「ラフノールの鏡」と「サイコポッド」の話。どちらも超能力によって宇宙を移動する手段ですが、両者は別のものです。ラフノールの鏡はバリアの代わりになったりと多彩な使われ方をします。
ただ不思議なのは今「ラフノールの鏡」と呼ばれているものが最初に登場したときは「サイコポッド」と呼ばれていたことです。
住人の多くが超能力者のラフノール。そこにある沈黙の神殿の地下には、事故などで死にそうになった超能力者が仮死状態で眠っています。精霊と呼ばれるその人たちが作り出したのがラフノールの鏡で、他の人はその鏡を通してコミュニケートします。
その精霊が作り出したのがサイコポッドです。

心配しなくてもよい！　それは…　精神宇宙船（サイコ・ポッド）
超能力でつくり上げた擬似物質　これでエネルギー吸収シールドを抜け　宇宙をわたり　惑星セレンへいくのです

「超人ロック　スターゲイザー」より引用。

このサイコポッドの見た目はラフノールの鏡と同じです。しかし、このサイコポッドや、後に出てくる宇宙船やバリアとして使われる「ラフノールの鏡」には本来の鏡が持つ人の精神を宿らせるという機能はありません。*1

ラフノールの鏡ではないサイコポッドが登場したのは「マインド・バスター」が最初です。

サイコシップ…とよんでいるがね
ラフノールの精霊たちがつくりだすサイコポッドは知っているだろう？
メックはそれをひとりでつくるのさ
このふわふわしたものが超空間を通って星から星へと飛びまわるってわけだ
このメックにしかできん

「超人ロック　マインドバスター」より引用。

メックのつくったこのサイコポッドは、空気などもほとんど無いのでエスパー以外はのれないようです。*2ラフノールの鏡は、エスパー以外が単独で入ることもあるので空気もあるのでしょう。
この時点ではロックもサイコシップやラフノールの鏡を作り出すことは出来ません。同時期にラフノールの司祭レマは、一人でラフノールの鏡を作ってました。その後、レマに教わった４人の子供達も作っていたし、「魔術師の鏡」に登場するラフノールの修行僧も作っていました。だからラフノールの修行には鏡の作り方が含まれているのでしょう。
ロックがラフノールの鏡を作ったシーンが登場するのは「魔術師の鏡」が最初のようです。しかしこの段階で、他人の作った鏡をいとも簡単に破壊しているので、鏡に関してはだいぶ熟練してるとも思えます。*3

これ以降、ラフノールの鏡は頻繁に登場するのですが、ラフノールの鏡ではないサイコポッドは殆ど出てきません。「メヌエット」や「オメガ」くらいでしょうか。登場するサイコポッドは、「マインド・バスター」のようにふわふわしたものではなくカプセルのような形状です。どちらもロック以外のエスパーが使っています。ラフノールの鏡よりは簡単に作れるようですが、誰にでも作れるというほどでもないようです。

*1:「オメガ」には意識を宿らせる鏡が出てきましたが。

*2:エスパーだと空気が無くても平気な理由は不明ですが、テレキネシスで周囲に空気を保持しているなどでしょう。

*3:ここで使われた鏡を使って鏡を壊すという方法は、他には出てこないみたいですが。