「です」と「だ」

少し前に「危ないですから」という言葉に違和感があるという記事を読みました。*1 その主張を裏付けるのに、「です」を「だ」に変えた「危ないだから」が使われていないことを挙げていました。「です」は「だ」を丁寧にした表現なので、「だ」に戻した場合にどうかというのは、判断基準としては妥当のように思えます。

  • 危ないですから。……△
  • 危ないだから。 ……×
  • 危険ですから。……○
  • 危険だから。 ……○

「危ない」ではなく「危険」を使った場合には、「危険だから」と「危険ですから」のどちらにも問題はありません。「危ない」の場合は、「危ないだから」は使われない。だから、「危ないですから」は使われてはしていても正当性に疑問があるといった具合です。

しかし、これが当てはまらない場合もあります。

  • 危険ですので。……○
  • 危険だので。 ……×

「危険ですから」と「危険ですので」は、意味としてはだいたい同じですが、「危険だので」という言い方は使われないのではないのでしょうか。
「です」を「だ」に変えることによる判定方法だと、「危険ですので」も正当性に疑問があるとなりそうです。
「危険なので」という使い方はあるので、「だので」が「なので」に変化したのかとも考えたのですが、少し調べた範囲ではそういった説はみつかりませんでした。「読んだので」といった形での「だので」は使われているので、言いにくいという訳でもなさそうです。

*1:http://type99.net/2009/10/curious-japanese.html 『変な日本語(1) 「危ないですから」 九十九式』