リンゴを切ったら何個になるか。

2個のリンゴをそれぞれ6個に切り分けました。リンゴは全部で何個になったでしょうか。


という問題があった場合に、回答はどうなるでしょうか。2個のリンゴなのだからたとえいくつに切っても2個だという考え方もありますが、切った後の個数を考えれば12個という答も成り立ちます。
切った後を何個ではなく、何切れのようにすれば最初の2個とは違う呼び方をすれば2切れとはならないから12切れという答になるでしょう。
式はどうなるでしょうか、2×6か6×2か。
式の順番はどちらでも良いという立場に立てば2×6でも6×2でもいいわけですが、小学校2年生が掛け算の意味として習う「1つ分」は何で「いくつ分」は何だろうということを考えることはできます。


考え方1
1個のリンゴを6つに切るのだからリンゴ1個に含まれるリンゴは6切れと考えれば、6切れが1つ分になります。1個のリンゴの中に6切れのリンゴがあるというのは少し想像しにくいですが、切ったリンゴが皿に6つ乗っているのと同じことなので、これが1つ分の量です。そしてリンゴが2個あるのは、皿が2皿あるのと同じようにいくつ分と考えることができます。
つまり式を「1つ分」×「いくつ分」の形で書くとしたら、
6×2
となります。


考え方2
1個のリンゴを6つに切り分けることは、数を6倍にすることだと考えることができます。リボンを2本つなげると長さは2倍になりますが、リボンを縦に2つに切ってつないでも長さは2倍になります。それと同じような考え方によって、リンゴを切り分けることで個数を増やすことができます。つまり6がいくつ分になります。
リンゴは2個あるので、2が1つ分になります。
式を「1つ分」×「いくつ分」で書くと
2×6
となります。


リンゴを切り分けるというのは小学生の日常にも登場するので、それをどう考えればいいのかというを説明できるようになることが望ましいと思いますが難しいかもしれません。リンゴ以外にも、紙を細く切ってつないで長くする場合などが考えられます。