美しい言葉と美しい氷の関係1

はじめに

「ありがとう」という美しい言葉をかけた水は綺麗な氷の結晶を作り、「ばかやろう」という言葉では奇麗な結晶ができないという説があります。
そんなことを確認もせずに信じる人は科学から遠いところにいるのでしょう。また、実際に確認もせずにそんなことはありえないと断言する人もまた、科学から遠いところにいるのでしょう。
ここでは、美しい言葉が美しい氷の結晶を作るというのが事実だとしたら、それはどういった理由なのだろうかということを考えてみたいと思います。

音楽と水

美しい言葉が美しい氷の結晶を作るなんて、直感的におかしいと思う人も多いでしょう。それでは、地球が丸いなんて直感的におかしいと思っていた昔の人のことを笑うことはできません。
直感から生み出されたものが沢山あるとしても、それに対する理論的な裏づけがなければ科学にはなりません。
しかし、ここではまず直感的つまり感情的な反発をおさえる為に、水と音楽の関係について書こうと思います。
グラスハープという楽器をみたことがあるでしょうか。水の入ったグラスの縁を、水に塗らした手でこすることで美しい音を奏でるものです。家にあるコップでも実験することができます。
音の高さは、グラスの種類や大きさにもよりますが、同じグラスを使った場合は水の量によって決ります。水が少なければ高い音、水が多ければ低い音です。これは、単純に説明すれば水の量によってグラスの共振する周波数が変わるためです。水の量を少しづつ変えた沢山のグラスを使うことで音楽を奏でることが出来ます。
これを水の奏でる音楽と言ったら擬人化のしすぎでしょうか。しかし、少なくとも水と美しい音に関係のあることは理解できたのではないでしょうか。グラスハープ以外に水琴窟なども水と美しい音との関係を実証しています。



次回はプラシーボ効果の面から考える予定です。
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