「刑法には人を殺してはいけないとは書かれていない」と言うと罪が重くなるかも

はてなブックマークで紹介されていたhttp://d.hatena.ne.jp/genesis/20060708/p2の『刑法には「人を殺してはいけない」とは書かれていない』という話に関して。

 このように,「Aをした場合にはBという不利益を課す」という条件節になっている。換言すると,「Bという不利益と引き替えにするならばAをしても良い」というように読むことも可能。どうして法律がこのような言い回しをしているのかというと,個々人の行動を国家が直接に制御することは難しいから*2。そこで,間接的ながら不利益を用意しておくことで,ある行動に出ることを思いとどまらせようとしているのです。

裁判において被告が「罪を反省しています。」と言うのと「法律にはいけないなんて書いていない」と言うのでは、結果は変わりそうです。まあ、これも不利益の量が変わるだけとも言えますが。
リンク先でも法律の背後にある価値判断ということが書かれていますが、法律の運用にもその価値判断が使われているようです。
『刑法には「人を殺してはいけない」とは書かれていない』などとというと、間違った印象を与えてしまいかねないかもしれません。