グラミン銀行の金利は日本のサラ金なみ

http://d.hatena.ne.jp/fujipon/20061013#p3に書いてあった「グラミン銀行」に関して。

本年度の「ノーベル平和賞」受賞者、ムハマド・ユヌスさんが創立した「貧しい人々のための銀行」の話。

「経済学」というのは、こんなにも多くの人を救えるのか、とあらためて考えさせられました。

大部分の貧しい人は、ほんの少しのお金が無いために「貧困」の無限ループにハマってしまっているのです。


しかし、ここで紹介されているグラミン銀行は必ずしも手放しで賞賛されるものでも無いようです。
http://hotwired.goo.ne.jp/altbiz/yamagata/010227/textonly.htmlに書かれている「山形浩生の『ケイザイ2.0』 第21回 マイクロファイナンスと、高利貸しのポジティブな役割 ――バングラデシュグラミン銀行の場合 」からも少し引用してみます。

 でもこの話をきいて感動している多くの人が誤解していることがある。それは、別にグラミン銀行だって慈善でやってるわけじゃない、ということだ。いやいや、かれらだって基本は営利企業。しかも、かなり儲かっている営利企業だ。バングラデシュに行って、グラミン銀行を訪れてみると、そこは巨大なグラミンビルだ。立派だよ。中でつとめている人は、ぼくなんかよりずっといいラップトップをつかってやがる。生意気な。

 そして、お金を借りている貧乏な人たちは、別にだまっててもホイホイとお金を返してくれているわけじゃない。また、グラミン銀行も、そんなに甘いところじゃない。かれらはかれらなりに、ちゃんとお金が戻ってくるような手だてを講じている。

 それは相互監視システムだ。


他にも、“年率名目金利で20-25%くらいかな。日本のサラ金より高いよ。”なんてことも書いてあります。ただ、これをもってひどい高金利だと非難することも正しくはないようです。

ただ、この年率25%の金利、という数字だけを見て、ああこいつらは高利貸しだ、サラ金だ、という印象を持つのはまちがっている。高い低いはすべて相対的なものだ。この25%のローンがなければ、この人たちがお金を借りる相手は、本当にすさまじい高利貸ししかいない。そこでの高利というのは、年率100%、200%の世界。これに比べれば、グラミン銀行の25%というのはもう神様みたいな低利だ。


http://cruel.org/economist/microfinance.htmlにある「マイクロ取り立て屋:マイクロファイナンスも盲信すべからず。」の内容もマイクロファイナンスに関する負の側面を解説しています。