知力増強
はてなブックマークで紹介されていたhttp://www.mypress.jp/v2_writers/beep/story/?story_id=1595972の「薬物によって知力を増強出来るとしたらそれを服用しますか?(脳と振る舞い) - 科学ニュースあらかると - 知力増強剤,アルジャーノンに花束を」に関して。
記事中にも説明があるのですが、「cognition enhancing(認識力を高める)」薬物は既に存在しているのだ、と一部の研究者達は主張しています。もちろんそれらは、知力増強をもたらす為の薬物として認可されているわけでは無いのですが、例えば「Modafinil(モダフィニル)」という睡眠障害の治療薬は既に米国で「知力増強剤」としての利用が広がっているそうです。
http://www.mypress.jp/v2_writers/beep/story/?story_id=1595972
知力の増強それ自体には問題ないのではないかと思います。しかし体力を増強するドーピングのように副作用が懸念されます。
リンク先では人為的な知力増強について書かれた小説として「アルジャーノンに花束を」をあげていますが、テッド・チャンの「理解」という短編を連想しました。「あなたの人生の物語」に収録されています。
機械を使った知力の増強だと、古くはE・E・スミスの「スカイラークシリーズ」からJ・P・ホーガンの「創世記機械」までいろいろあります。体力的なものからの類推で考えれば、ドーピングによる肉体の増強よりも、機械を使ったほうが効率的なような気がします。将来、知力を補助する装置が発達することで、体力の無い人でも自動車を使うことでトップクラスの選手が走るよりもずっと早く移動できるように、知力の無い人でも人間以上の能力で考えることができるようになるかもしれません。その場合でも、生身の人間の知力を競うことは、現在のスポーツのように楽しい娯楽として残るでしょう。
- 作者: テッド・チャン,公手成幸,浅倉久志,古沢嘉通,嶋田洋一
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2003/09/30
- メディア: 文庫
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