角の三等分

定規とコンパスを使った任意の角の三等分に関して。
任意の角の三等分を定規とコンパスで作図することは出来ないとされています。そのことも証明されているようですが、その内容は少し難しそうです。自分で理解できて証明を検証したりできないものを信じるという姿勢はあまり科学的とは言えないのですが、ある程度はしょうがないかなとも思います。

定規に印を2箇所つけると角の三等分は可能になるようです。2箇所に印をつけることで、その長さを任意の部分に移動できるというのは、コンパスの機能と同じです。これでなぜ角の3等分が可能になるのか不思議なところです。三等分のやり方の説明は、下にあるリンク先にあります。
コンパスをつかって定規に印をつけることを認めれば、印のない定規とコンパスを使って角の三等分は可能になるとも言えます。作図をするということは、紙などに対して筆記用具で描くということを事実上想定しているわけです。そして、定規にも作図することで定規に印をつけることが出来ると考えられます。
定規に印をつけることを認めなくても、コンパスを定規にくっつけることで印のある定規と同様の効果を得ることができます。これならば、定規とコンパスそれぞれの使い方に問題はないはずです。つまり、この方法で角の3等分は可能になるわけです。

紙を折ることによる角の三等分法もあるようです。紙に作図するということが想定されているのであれば、紙を折って角を三等分することも想定の範囲内と言えないことも無いでしょう。

そういった意味では定規とコンパスを使った作図で云々というのは不十分な条件だということも出来ます。初等作図することは出来ないならば問題は無いようです。初等作図で可能なのは、以下に引用する操作のみです。だから初等作図では、円の接線を引くのに定規を円に接するように動かしたりはできないのです。初等作図でどうやるのかは引用先に書いてあります。

与えられた 2 点を通る直線を引く。
与えられた点を中心とし、別の与えられた点を通る円を描く。
与えられた 2 本の直線の交点、与えられた円と与えられた直線の交点、与えられた 2 個の円の交点を求める。

http://homepage2.nifty.com/polytope/geometry/


任意の角の三等分が出来ないというのは、数学の問題としてはかなり有名な方でしょう。しかし、その証明は結構難しくて、少なくとも私には理解できませんでした。そして、定規とコンパスを自由に使ってよければ角の三等分はできるので、安易に定規とコンパスで角の三等分は出来ないとは言えないなと思いました。



印をつけた定規での角の三等分:「角の三等分 trisection of an angle」http://www.nn.iij4u.or.jp/~hsat/misc/math/trisect.html
角の三等分法と初等作図:「定規とコンパスを使った作図」http://homepage2.nifty.com/polytope/geometry/
(2008.5.29修正)http://www.unsanitized.net/geometry/
折り紙を使った角の三等分1:「折り紙と数学」http://www.nikonet.or.jp/spring/origami/origami.htm
折り紙を使った角の三等分2:「折り紙による角の三等分について」http://www.jssac.org/Editor/Suushiki/V11/No3/V11N3,4_112.pdf
参考リンク:「定規とコンパスによる作図 - Wikipediahttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%9A%E8%A6%8F%E3%81%A8%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%B9%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E4%BD%9C%E5%9B%B3