ヒートエンジン
はてなブックマークの最近の人気記事で紹介されていたhttp://www.itmedia.co.jp/news/articles/0706/06/news066.htmlの『ITmedia News:「音」で熱を電気に変える装置、米研究者が発明』に関して。
シムコ氏の研究室で作られたヒートエンジンのほとんどは、シリンダー型「共振器」に取り付けられている。シリンダーには、金属やガラス繊維、綿、スチールウールなど表面積の大きな物質が入っており、コールドヒートエクスチェンジャーとホットヒートエクスチェンジャーに挟まれている。
この装置にマッチやブロートーチなどで熱を加えると、空気が動いてある1つの周波数の音が発生する。その音を圧電器で圧縮すると電気が発生する。シリンダが長いほど音は低くなる。
この装置には可動部がないため、メンテナンスはほとんど必要なく、長期間もつという。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0706/06/news066.html
廃熱などをエネルギーとして利用できる装置としてはスターリングエンジンというのがあります。これはガソリンエンジンなどのようにシリンダー内部で燃焼を行うのではなく、外部から熱を加えることでピストンを動かします。理論的な効率はかなり高く、未来のエンジンとして期待されているようですが、実用化はほとんどされていないようです。実験用の模型などはかなり出ていますし、試験管やスチールウールなどを使って自作することも出来るようです。
リンク先のヒートエンジンにもスチールウールが使われているようで、動作原理としてはスターリングエンジンに近いのかもしれません。効率はスターリングエンジンよりもかなり低そうですが、稼動部が無いというのは確かに利点だと思われます。また、音に関しても小型化すれば高い周波数になるので人には聞こえない超音波帯域を利用するなんてのも出来そうです。もしくは、耳に心地よい和音になるようにするとか。
このヒートエンジンと似た原理のものとしてポンポン船も連想しました。焼玉エンジンを使った本物のポンポン船ではなく、ロウソクの火などで動くおもちゃのポンポン船の方です。ポンポン船では空気ではなく水を動かすことで推進力を得ます。もしかしたらこっちの方がスターリングエンジンよりも近いかもしれません。
参考リンク1:http://members.jcom.home.ne.jp/kobysh/stirling/stirlingIndex.html「Original Stirling Engines」
参考リンク2:http://www.sci-museum.niihama.ehime.jp/tomo/kagaku/topics0409/genri.html「スペシャル科学工作教室資料」
(追記)今回のヒートエンジンそのもののような物も見つけました。原理としてはこれで理解できました。
参考リンク3:http://members.jcom.home.ne.jp/kobysh/experiment/acoustic/acoustic.html「試験管で熱音響」
参考リンク4:http://members.jcom.home.ne.jp/kobysh/experiment/TASE/generator.html「熱音響発電」
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