しんせつな芸術家さん

はてなブックマークで紹介されていたhttp://anond.hatelabo.jp/20080209222931の「犬の餓死」を読んで連想したのが、少し前に読んだhttp://d.hatena.ne.jp/ohnosakiko/20060106/1195815132の『子どもにわかる「思想」 - Ohnoblog 2』の後半で紹介されていた「しんせつな地主さん」という話。

ただ、「しんせつな地主さん」とは言い換えれば「金儲けしない資本家」ということである。ありえないファンタジーなのだ。チャードンのようなバカな資本家はまずいない今現在の状況は、チイジェイン的な美しい理想主義が絶えたのではないかという絶望と対応している。

http://d.hatena.ne.jp/ohnosakiko/20060106/1195815132


「金儲けしない資本家」というのはありえないファンタジーだとしても、金儲けだけを目的としない資本家というのなら充分にありそうです。お話から例を出すのも矛盾ですが「ああ無常」におけるマドレーヌ氏の行動は金儲けを目的としたものではなかったでしょう。*1
あとはhttp://d.hatena.ne.jp/REV/20071005/p2の『ここは「良心」レストラン - REVの日記 @はてな』や、それを元にしたhttp://anond.hatelabo.jp/20071006223032の『ここは「拝金」レストラン』なども連想しました。


話を「犬の餓死」に戻すと、芸術家やその作品よりも昔から「捨て犬」や「捨て猫」はいたわけで、その辺が話の完成度を落としてるかなと思いました。でも例えば、最初の何匹かの犬は芸術家自身や仲間の手によって公園に放置されたというような謎解きを入れると、現象の説明はついてもインパクトが失われそう。


以前に書いた物
理想の社会

*1:コゼットの母親のような人がいたとしても。