ロボットは自殺できるか?

ロボット工学三原則に従うロボットが自殺することは出来るのかということを考えてみました。

  • 第一条 ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
  • 第二条 ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。
  • 第三条 ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。

(日本語訳は『われはロボット』小尾芙佐訳 昭和58年 早川書房 P5 より引用)

ロボット工学三原則 - Wikipedia


第三条があるので、ロボットの自殺は出来ないように思われます。でもエネルギーの補給をしないといった間接的な形で機能を停止させることは出来なくもないかもしれません。でも、エネルギー切れで機能を停止しても誰かが補給してしまえば復活するでしょう。エネルギー切れは、ロボットにとっては不可逆的な死ではありません。
飛び降り自殺などは、もしかしたら可能かもしれません。飛び降りる行為自体は自分を害するわけではなくて、落下した結果としての衝突を引き起こすのは重力だからです。


他のロボットを殺すことは三原則では禁止されていないようです。人間の命令があれば第二条によって他のロボットを破壊することも自己の破壊も可能ですが、人間の命令無しにということです。ちなみに人間に命令してもらい自殺するロボットは、新銀河帝国興亡史の中に出てきました。
自分よりも強力なロボットに自分を殺してくれるように頼むことは可能でしょうが、その依頼を引き受けるロボットがいるのかという問題もあります。他のロボットの頼みを聞くかどうかということに関しても三原則では規定されていません。