実数を一列に並べる

昨日の話とも関連するけれどもウィキペディアの「順序集合」にこうあります。

整列集合の例・反例 [編集]

  • 自然数全体の集合 N は大小関係によって整列集合になる。
  • 普通の大小関係において整数全体の集合 Z、有理数全体の集合 Q、実数全体の集合 R はそうではない。
  • Z は 0 < -1 < 1 < -2 < 2 < -3 < 3 < … と順序を定めると整列集合になる。
  • Q や R では(特に R では)、このような簡単な修正ではうまく行かない。

しかし、選択公理を仮定すると、次の整列可能定理 (well-ordering theorem、単に整列定理、ツェルメロの整列定理ともいう)が証明できる。

任意の集合は整列集合となるように順序を定めることができる。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A0%86%E5%BA%8F%E9%9B%86%E5%90%88


有理数を順番に並べる方法としてはカントール自然数有理数が一対一対応することを示した方法が有名です。これを「有理数の可付番性に関するカントール対角線論法」と呼ぶようです。対角線論法と言うと、自然数と実数が一対一対応し得ないことを示す方法の方が有名ですが、別の対角線論法もあるみたいです。「有理数の可付番性に関するカントール対角線論法」を検索しても見つからないので別の呼び方もあるのかもしれませんが、早川書房の『「無限」に魅入られた転載数学者たち』の123ページにはこう書いてありました。この本にはゲーデル連続体仮説について研究していたというのも書かれたいたので、昨日の“ゲーデル連続体仮説について研究していたというのも知りませんでした。”というのは読んでいたけど忘れてたということのようです。


話をウィキペディアからの引用にもどすと、任意の集合が整列集合となるように順序を定めることができるというのが正しいとすると、実数の集合も順序を定めることができるはずです。そうすると、順番に並べた実数と自然数を一対一対応させることも出来たりするのでしょうか、有理数自然数を一対一対応させることが出来るように。


自然数と実数が一対一対応させることが出来ないというのは、カントールによって証明されています。有名な方の対角線論法がそれです。そして、実数全体の集合は、順番に並べることが出来ないのだというように理解していました。
だから、どんな集合でも順序を定めることができるというのは不思議に感じました。まあ、この辺の不思議というのは理解の方に問題がある為に発生するものなんだろうとも思うのですが、それを自分で納得するためにはもう少し時間と努力が必要かもしれません。


参考リンク
http://math.cs.kitami-it.ac.jp/~fuchino/tmp/goedel-universe.pdf連続体仮説ゲーデル集合論的 宇宙 無限の研究としての集合論