立場による意見の違い

はてなダイアリー人気の記事で紹介されていたhttp://d.hatena.ne.jp/paseyo/20061019/p2の「男女逆転」に関して。

同居人は働いていない。家事をしながら日本で一番難しい資格試験のひとつといわれるものを取得するために、日夜勉学に励んでいる。このたび私の仕事の都合で上京することになったのとほぼ同時期に、身内に彼のことがバレた。

一般的にそういう男の事を、ろくでなしとか宿六とか穀潰しとかニートとかヒモとか表現するのは私も知っている。周囲の理解が得られ難いことは百も承知だ。

それは仕方ない。判っていてやっていることだから。

ただ彼の存在を知った身内の反応が、ちょっと可笑しかったのだ。

男性陣は複雑そうな顔をしていたが、色んな人生があるんだし本気なら仕方ないけど、大変だよ、という感じだった。

過激なのが女性の忌憚のない意見で、まずは「そんな男はやめろ」。

それがダメなら「バイトでもなんでもいいから、とにかく働かせろ」。

そして「今回上京するのがいい機会だから仙台に置いていけ。男には自分の力で部屋を借りてもらうなりして追いかけて来させろ」。

極めつけに「アンタ、一生、その男を養うつもりなの」。


働かない男性に対してひどい意見を言う背景として、自分が専業主婦でありその状態を良いもしくはあるべき姿だと考えているとしたら、その主張も理解できないではありません。男女を逆転して考えてみるなどというのは、大前提をひっくり返す行為で、とうてい認めることはできないのでしょう。
そういう考え方が古い慣習にとらわれたもので、変えるべきだとは別に思いません。お互いが納得の上で役割分担をしているのであれば、それもまた悪い生き方ではないでしょう。まあ、人の行き方をあれこれ批判するのはあまり褒められたものではないと思いますが、あるべき社会秩序を乱すことへの怒りや不安のようなものがあるのかもしれません。それとも自分達のように幸せを手に入れて欲しいという思いからなのでしょうか。


もうひとつ思ったのは、男性陣が複雑ではあるものの特に非難をしたりしなかったのは、理解があるというよりかは所詮は他人事と思ったからではないでしょうか。これが妻にどうしてもやりたいことがあり、しばらく家を出て留学をするとかだったら、忌憚のない意見が飛び出すかもしれません。